Je t’aime à la folie
『花より男子』の二次小説書庫。狂おしいほどの愛を書きたい!CPは総二郎×つくしメインですが他CPもあります。
危険人物はコートの外に #1  
02/15
SS『コートに舞えない愛しい人』の続編です。読んでなくてもわかりますがよかったら先に読んでください。
テニスシーンは出てこないけど(;^ω^)・・・楽しんでください。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*-* -*-*-*-*-*-*-*-*-*
渋滞なのか、どこかで事故でもあったのか。全く進まない車の列をハンドルを握りながらイライラして眺めていた。今こうしてるあいだにもあいつは類と・・・そう思うだけで余計にイライラする。人の気も知らないで。だが俺をこれだけイラつかせる女はきっとあとにも先にもあいつだけだと思う。
「くそっ、まだかよ。あいつら、覚悟しとけよ。」
思わず口から出た言葉はそのまま空気に溶けていった。まだ昼のあたたかい空気だが車の中は俺の怒りで冷気が漂ってる気さえする。それくらいにイラついていた。
事の始まりは1週間前。久しぶりに帰国したと連絡してきた類と、つくしと3人で食事に行った席でのことだった。婚約式を控えてることは類には既に報告済みだったから、類から「よかったね」と言われて和やかだった。だが突然何を思ったのか、つくしが言いだしたことにため息が出そうだった。
「ねえ、類。あたし、類とテニスがしてみたいな。すっごくうまいって聞いたんだけど、こっちにいるあいだに時間があったらコツとか教えてくれない?」
「つくし、テニスは俺が教えるから別に類じゃなくてもいいだろ。類も忙しいんだ、困らせるな。」
「いいよ、俺は別に。久しぶりに体動かしたいし、いつ行こうか。」
「類、いいって。お前、忙しいんだから仕事してろよ。つくしも、今度の休みに俺が一緒に行くからそれでいいだろ。」
「え~、だって・・・せっかく類がきてるんだし、類と一緒に・・・」
「いいから!」
類にあのテニスウェアを着たつくしを見せたくない、理由はそれだけだったつもりだが、俺のいないところで類と2人で会わせたくないのが本音だったのかもしれない。類はいまだにつくしを想ってる。それは確信に近い予想で、すでに婚約式を予定してるとはいえ安心できないのが俺の心境だった。
「そんなに心配しなくてもとったりしないよ。」
ボソッと言って笑った類は十分な余裕を見せてて、どこか不安になってる自分は恥ずかしい気もしたがそれでもつくし相手には通用しないことが多いんだ、不安になってもしょうがない。その夜のつくしは当然機嫌が悪く、帰ってから怒りを爆発させた。
「なんで類とテニスしちゃいけないの?それくらいいいじゃない、友達なんだから。」
「お前、あのテニスウェアを類に見せたいのか?あのカッコで類が何とも思わないと思うのかよ。類だって男なんだぞ?」
「あのね、あれはテニスをするための服でしょ?類がいったい何を思うっていうのよ。あの時、総がなんであんな風になってあんなことしたのかなんとなくわかってはいるけど、あんなことするのは総ぐらいだから変な心配しないでよ。あたし、類とテニスするんだから。」
「ダメだって言ってんだろうが!」
「なんなのよ、それ!理由もなしにダメとか意味わかんない!あたしはそんな束縛されるのはごめんなの!」
なんて不毛なやりとりをしたものの、類と2人で会わせるのは不安だとかお前を独占したいんだとかそんなこっぱずかしいことは言えずとにかく「行くな」の一言で話は終わったはずだった。
今日の仕事が終わってマンションに帰ると、休みのはずのつくしがいなかった。出かける時にはいつも行先を言っていくのにめずらしいこともあるなんて呑気にリビングに行くと、テーブルの上にメモが残されていた。
【類とテニスしに行ってきます。電話しても出ないからね。つくし】
まさかつくしがこんな行動に出るとは思ってなかった。クローゼットを確認するとテニスウェアとか道具一式がなくなっててため息が出た。俺の気なんて知りもしないで・・・つくしの携帯を鳴らしても、電話がくることを予想してか電源を切ってあった。類も同じ。確信犯だな、あのバカヤローども。
類がテニスする場所なんて限られてる。コートのある近場の別荘か、花沢所有のテニスコートかどっちかだ。だが頭の中に浮かんだ場所は数か所あって、そこを全部回る気にはなれず、類の秘書に電話をした。休みだとしても居場所は知ってるだろう。
「いいから教えてくれ。あんたに迷惑はかけないから。」
最初はそういったものの、なかなか類の居場所を教えない秘書を半ば脅迫して居場所を聞き出した。ここから1時間の屋内テニス場。だが、最悪なことに日本に滞在中の有名選手も一緒に練習中だという。類が呼んだらしいからどんだけ金かけてんだって気になった。類はいつもつくしに甘い。
で、俺は今そこに行くために車を飛ばして向かってる最中だ。つくしのあの姿を見て類が何を思うのか、まさか触ったりしてねーだろうな、なんて、変なことにばかり考えがいく。まあそれはあの別荘でやらかした自分のせいもあるんだろうが、類は油断ならないやつだって知ってるのもある。
「何が天使だ、あの笑いは絶対悪魔の微笑みだぞ。つくしのやつ類を信用しすぎなんだよ。男は誰でも下心があるっていい加減わかれってんだ。」
そういうことに関して(もちろんそれ以外にも)危機感ゼロなつくしには絶対お仕置きがいる、なんて思いつつやっと流れるようになった道路を飛ばして向かった。つくしに類が触ってたら殴ってやる、なんて物騒なことを思いながら。
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総二郎が一番嫌がってた類とテニスしに行っちゃったつくし。
さて絶賛嫉妬中の総二郎、どうなりますか、お楽しみに。
危険人物はコートの外に #2  
02/15
テニス場についたものの、俺は中にさえ入れなかった。理由は類がいれてくれない、なんてことじゃない。さすがの類でもそこまではしない。類が招待したらしい有名選手の関係者に足止めされたからだ。海外では非公式でしか練習しない選手のため、俺の立ち入りは絶対禁止らしい。
「だから!俺は花沢類の友人で、あいつが連れてた女は俺の婚約者なんだよ。急用があるから通してくれ。」
「申し訳ありませんがいくら花沢様のご友人でも無理なものは無理なんです。あと1時間ほどで終わりますからお待ちください。」
俺の対応に出てきたのは通訳だという男の1人。海外選手のため今回は通訳が数人ついてるらしく、その日本人の男に花沢の名前を出しても西門の名前を出してもまったく効果なしだった。だがもう1人の日本人の男が呼びにきた。
「あの、コート内には入れませんけど観客席でよければどうぞとのことです。」
この俺がその程度の扱いかよ、とは思うが、海外の人間に西門の力なんて通用するはずもなく、SPだとかいういかつい男と一緒に観客席に向かった。声をかけられるような距離ではないがやっと見えたつくしの姿に内心かなり安心した。だがそれは一瞬だった。
テニスウェアを着て肩も腕も丸出しなつくしに選手と類と手取り足取り状態で教えてやがる。時にはぴったり密着し後ろから抱きかかえるような格好になったり、素肌に何度も触れる姿を見て笑えるはずもうれしいはずもない。
俺に気付いた類がかすかに笑って手をあげたがそれに返す気分ですらなかった。俺以外の男がつくしの肌に触れてる、それだけで頭が沸騰するには十分だった。類も、わかってるはずなのにみせつけるようにつくしに触れる。それがすんげ―ムカついてるのに俺は手の出しようもない場所にいるしかない。
イラつきをひたすら押さえ、何とか小1時間のレッスンが終わった。つくしのテニスが上達したかなんてそんなのはどうでもよかった。ただ一刻も早くこの場からつくしを連れ出したかった。それなのに・・・つくしはなんだか選手に一生懸命頭を下げてる。
つくしをハグした男はどうやら記念に写真を撮りたいと頼まれたらしく、つくしとカメラの前で肩を組んで何度も写真を撮った。そこはまだいい。肩に触れてるその手も我慢してやる。だが、何を考えたのか、つくしの頬にキスまでしやがった!
あいさつだ、あんなのはあいさつ。そんなことはわかってる。わかってても腹が立つんだからしょうがない。真っ赤になってお礼を言ってたつくしに、類がようやく俺がきてることを告げたらしく、ひきつったような怒った顔で俺のところに歩いてきた。
「・・・あたし、場所教えてなかったはずだけど。何しにきたの?」
「何しにって迎えに来たに決まってんだろーが。お前、俺の忠告完全無視してくれたな。俺は類とテニスすんなって言ったはずだけど。」
「類と2人はダメっていうから類が気を遣って会いたいって言ってた選手まで呼んでくれたんだよ?海外でもなかなか会えない選手に会えてうれしかったし、すごく気さくな人で丁寧に教えてくれたし、何の問題があるの?」
「総二郎、そんなに怒んないでよ。牧野はホントに楽しんでたし、俺も久しぶりで楽しかったんだから。友達なんだからテニスして遊ぶくらい別になんてことないでしょ。」
「問題大ありだ。それにお前は信用ならねーからダメなんだよ、類。つくしも男相手に危機感なさ過ぎなんだよ、ベタベタベタベタ触らせやがって。お前の肌に欲情して襲われでもしたらどうするんだよ。」
「な、何言ってんのよ!まじめにテニスのレッスンしてるのに欲情なんてするはずないでしょ!頭おかしいんじゃないの!」
「なんだと!」
「まあまあ。牧野、確かにその格好はちょっと刺激的すぎだから他の男の前ではやめといたほうがいいと思うよ?まあ、これくらい見慣れてる人にとってはなんてことないけど、確かに牧野の肌ってすべすべで気持ちいいからね、変な気にならなくもないけど。」
そう言った類は指の先でつくしの肩から手をつーっとなぞった。このクソ野郎、わざとしやがって!
「もう、類!類がそんなこと言うから総が勘違いするんだよ!総もいい加減にしてよね。あたしなんかに変な気になる人なんていないって。」
わかってねーのはお前の方だ。ここで不毛な言い合いをするのは嫌でもう連れて帰ることにした。
「類、今日は仕方ねーけど2度とこんなことすんなよ。こいつがやりたいって時には俺も一緒に行く。だから勝手に連れ出すな、これは俺のだ。」
「ちょっと!あたしはいつからものになったのよ!」
「確かに総二郎のものだけど、まだ完全に総二郎のものになったわけじゃないでしょ?そんな束縛してたら嫌われちゃうよ?牧野、ウザくなったら俺のところにおいで。俺はこんな束縛なんてしないからね。また今度一緒にやりたいから練習しとくんだよ。」
「ほら行くぞ、つくし。類、向こうに帰る前には連絡しろ、見送りくらいには行ってやる。」
「え?あ、えと、類、またね~、バイバ~イ!」
テニスウェアのままつくしを車にほおりこんだ。この女どうしてくれよう。帰ったらお仕置きだ。
**********
類くん、素人にテニス教えるのにお金かけちゃって・・・
さあ、つくし奪還の総二郎、これからお仕置きタイムだよ~ん。
「だから!俺は花沢類の友人で、あいつが連れてた女は俺の婚約者なんだよ。急用があるから通してくれ。」
「申し訳ありませんがいくら花沢様のご友人でも無理なものは無理なんです。あと1時間ほどで終わりますからお待ちください。」
俺の対応に出てきたのは通訳だという男の1人。海外選手のため今回は通訳が数人ついてるらしく、その日本人の男に花沢の名前を出しても西門の名前を出してもまったく効果なしだった。だがもう1人の日本人の男が呼びにきた。
「あの、コート内には入れませんけど観客席でよければどうぞとのことです。」
この俺がその程度の扱いかよ、とは思うが、海外の人間に西門の力なんて通用するはずもなく、SPだとかいういかつい男と一緒に観客席に向かった。声をかけられるような距離ではないがやっと見えたつくしの姿に内心かなり安心した。だがそれは一瞬だった。
テニスウェアを着て肩も腕も丸出しなつくしに選手と類と手取り足取り状態で教えてやがる。時にはぴったり密着し後ろから抱きかかえるような格好になったり、素肌に何度も触れる姿を見て笑えるはずもうれしいはずもない。
俺に気付いた類がかすかに笑って手をあげたがそれに返す気分ですらなかった。俺以外の男がつくしの肌に触れてる、それだけで頭が沸騰するには十分だった。類も、わかってるはずなのにみせつけるようにつくしに触れる。それがすんげ―ムカついてるのに俺は手の出しようもない場所にいるしかない。
イラつきをひたすら押さえ、何とか小1時間のレッスンが終わった。つくしのテニスが上達したかなんてそんなのはどうでもよかった。ただ一刻も早くこの場からつくしを連れ出したかった。それなのに・・・つくしはなんだか選手に一生懸命頭を下げてる。
つくしをハグした男はどうやら記念に写真を撮りたいと頼まれたらしく、つくしとカメラの前で肩を組んで何度も写真を撮った。そこはまだいい。肩に触れてるその手も我慢してやる。だが、何を考えたのか、つくしの頬にキスまでしやがった!
あいさつだ、あんなのはあいさつ。そんなことはわかってる。わかってても腹が立つんだからしょうがない。真っ赤になってお礼を言ってたつくしに、類がようやく俺がきてることを告げたらしく、ひきつったような怒った顔で俺のところに歩いてきた。
「・・・あたし、場所教えてなかったはずだけど。何しにきたの?」
「何しにって迎えに来たに決まってんだろーが。お前、俺の忠告完全無視してくれたな。俺は類とテニスすんなって言ったはずだけど。」
「類と2人はダメっていうから類が気を遣って会いたいって言ってた選手まで呼んでくれたんだよ?海外でもなかなか会えない選手に会えてうれしかったし、すごく気さくな人で丁寧に教えてくれたし、何の問題があるの?」
「総二郎、そんなに怒んないでよ。牧野はホントに楽しんでたし、俺も久しぶりで楽しかったんだから。友達なんだからテニスして遊ぶくらい別になんてことないでしょ。」
「問題大ありだ。それにお前は信用ならねーからダメなんだよ、類。つくしも男相手に危機感なさ過ぎなんだよ、ベタベタベタベタ触らせやがって。お前の肌に欲情して襲われでもしたらどうするんだよ。」
「な、何言ってんのよ!まじめにテニスのレッスンしてるのに欲情なんてするはずないでしょ!頭おかしいんじゃないの!」
「なんだと!」
「まあまあ。牧野、確かにその格好はちょっと刺激的すぎだから他の男の前ではやめといたほうがいいと思うよ?まあ、これくらい見慣れてる人にとってはなんてことないけど、確かに牧野の肌ってすべすべで気持ちいいからね、変な気にならなくもないけど。」
そう言った類は指の先でつくしの肩から手をつーっとなぞった。このクソ野郎、わざとしやがって!
「もう、類!類がそんなこと言うから総が勘違いするんだよ!総もいい加減にしてよね。あたしなんかに変な気になる人なんていないって。」
わかってねーのはお前の方だ。ここで不毛な言い合いをするのは嫌でもう連れて帰ることにした。
「類、今日は仕方ねーけど2度とこんなことすんなよ。こいつがやりたいって時には俺も一緒に行く。だから勝手に連れ出すな、これは俺のだ。」
「ちょっと!あたしはいつからものになったのよ!」
「確かに総二郎のものだけど、まだ完全に総二郎のものになったわけじゃないでしょ?そんな束縛してたら嫌われちゃうよ?牧野、ウザくなったら俺のところにおいで。俺はこんな束縛なんてしないからね。また今度一緒にやりたいから練習しとくんだよ。」
「ほら行くぞ、つくし。類、向こうに帰る前には連絡しろ、見送りくらいには行ってやる。」
「え?あ、えと、類、またね~、バイバ~イ!」
テニスウェアのままつくしを車にほおりこんだ。この女どうしてくれよう。帰ったらお仕置きだ。
**********
類くん、素人にテニス教えるのにお金かけちゃって・・・
さあ、つくし奪還の総二郎、これからお仕置きタイムだよ~ん。
危険人物はコートの外に #3  
02/16
たぶんじゃなく、確実に、すごく怒ってる。でも、そんなに怒るようなことなの?ただ類とテニスしただけ。だってテニス界のトップ選手とだよ?会う機会なんてこんな時くらいしかないんだから、楽しんだっていいじゃない。運転しながら総はずっと怒った顔して前だけじっと見てる。
「・・・ねえ。まだ怒ってるの?友達と久しぶりに会ってテニスして楽しい時間を過ごしただけだよ、そんなに怒るようなことじゃないと思うんだけど。」
「お前・・・俺がそれだけで怒ってると思ってんのか。」
「だって実際そうでしょ?他に何かあるの?」
「自分のカッコ見てみろ。そんなカッコで類と会ってくっついてて恥ずかしくなかったのか?」
「そんなカッコって・・・これ、総が選んでくれたテニスウェアだよ?何、これ、そんなにあたしに似合ってなくておかしい?変なの?」
「そうじゃなくて。肌の露出が激しいって言ってんの。お前、そんな肌出す服嫌いなのに、なんで類とは一緒でも平気なんだよ。」
だってこれは服じゃないじゃん。ユニフォームみたいなもんでしょ?なんて言っても話は堂々巡りで終わりそうになくて、もう黙ってたほうがいいと思って反論するのをあきらめて窓の外を眺めてたんだけど・・・それがどうもいけなかったらしい。信号待ちで車が止まるなり腕をグッと引っ張られた。
「んっ!・・・ちょ、や・・・くるま・・・みられ・・・」
強引に唇を合わされて、逃がさないように掴まれて、総の舌があたしの口の中を動き回ってあたしの舌を絡めとる。こんな、誰に見られるともわからない車の中でだなんて嫌なのに、そんなことも考えられないくらい激しいキスに、息さえできないままクチュクチュと舌を絡め合う音だけが聞こえた。
嫌なのに、逃げたかったはずなのに、あまりに熱いキスに、そんな気さえなくなってしまってたらクラクションの音が聞こえて、総が離れていった。いつの間にか信号は青に変わってたらしい。ハンドルを握る総の赤くなった唇が2人の唾液で濡れてて、なんだかいやらしかった。まだ明るい時間なのに。
「・・・車の中で、あんなとこでキスするなんて。人に見られたらどうするの?」
「見られただろ、両サイドに停車中の車いたし。キスくらいなんだ、別に減るもんじゃねーだろ。」
「そういう問題じゃないでしょ!」
「何ならもっとすごいの見せたいくらいだぞ、俺は。ま、さすがに信号待ちでカー○ックスするほど俺は非常識じゃねーし、そんな短時間で終わるほど早くもねーけどな。」
フフン、なんて効果音がつきそうな総の悪い笑いは、あまりに似合っててちょっとムカついた。この人はそんなエッチな悪いこと考えさせたらホントにきりがないって身を持って知ってるから。
「まったく、エロ門はどこに行ってもそんなことばっかり考えて。そんなこと勝手に想像しないでよね。昔誰かとそんなことして楽しんだから思い出したんじゃないの?フンだ。」
ホントに、何も考えてないただの独り言だった。だけど、あたしのその独り言がなぜかエロ門に火をつけたらしかった。
「さすがの俺もそれは未体験だぞ。そこまで熱くなれる女となら・・・試してみて―よな、興味ある。スリルあって燃えそうじゃねーか?」
突然、家に帰るはずの直線の道を、総は右に曲がって、行きついたのはどこかのビジネスホテルの地下駐車場だった。
「何?ここになんの用?うちに帰るんじゃなかったの?」
「マンションにはちゃんと帰る。だがその前に、ちょっとお仕置きタイムだな。俺に火がついた。」
「は?」
意味がわからなくて聞き返したら腰に手を回されてグイッと持ち上げられて、シートをさげた総の膝の上に跨るように乗っけられて。さすがのあたしも今から総が何をしようとしてるのかわかってしまった。
「ちょ、無理!絶対無理!ここどこだと思ってんの!駐車場だよ?人きたらどうすんのよ!」
「無理じゃねーよ。こんな時間にこんなとこに誰もこねーって。ま、万が一誰か来ても見られねーように駐車場に前から車突っ込んだだろ。心配いらねーから楽しもうぜ、つくしちゃん。」
「楽しめない!こんなとこでだなんてヤダ!恥ずかしすぎる!」
「だからお仕置きなんだろ。お前が恥ずかしがって、それでも感じてるとこが見たい。お仕置きなんだから反抗すんな。嫌なら裸でマンションまで帰るか?どっちがいい?」
「どっちがって、そんなの・・・」
言いよどんで迷ってるうちに、総の手が何の迷いもなく服の中に滑り込んできて起用にブラを外して胸をいじりはじめた。「あきらめろ」って笑いながらあたしの首筋に何度もキスをして、時折舐めるようにしたり吸い付いたり、弱いところを責めてくる。
「やだ・・・こんなの・・・総、恥ずかしいよ。」
「どうせ外から中は見えねーよ。気にしねーで集中しろ。俺を見とくか、目つぶってろ。」
片手であたしの胸を揉みながら、片手はスコートの中に入ってショーツの中に入ってくる。なんなんだ、この手際の良さは。抵抗してたら、わざとじゃないけど総の素肌に手が触れてしまった。
「いいね~、つくしちゃん。もっと触ってくれ。」
あたしたちの間の空気が、甘く変化した。
**********
怒ってた総二郎のお仕置きタイムは・・・車の中だそうです。
うん、まあ、一応そこならいい・・・かしら?次、Rです。
「・・・ねえ。まだ怒ってるの?友達と久しぶりに会ってテニスして楽しい時間を過ごしただけだよ、そんなに怒るようなことじゃないと思うんだけど。」
「お前・・・俺がそれだけで怒ってると思ってんのか。」
「だって実際そうでしょ?他に何かあるの?」
「自分のカッコ見てみろ。そんなカッコで類と会ってくっついてて恥ずかしくなかったのか?」
「そんなカッコって・・・これ、総が選んでくれたテニスウェアだよ?何、これ、そんなにあたしに似合ってなくておかしい?変なの?」
「そうじゃなくて。肌の露出が激しいって言ってんの。お前、そんな肌出す服嫌いなのに、なんで類とは一緒でも平気なんだよ。」
だってこれは服じゃないじゃん。ユニフォームみたいなもんでしょ?なんて言っても話は堂々巡りで終わりそうになくて、もう黙ってたほうがいいと思って反論するのをあきらめて窓の外を眺めてたんだけど・・・それがどうもいけなかったらしい。信号待ちで車が止まるなり腕をグッと引っ張られた。
「んっ!・・・ちょ、や・・・くるま・・・みられ・・・」
強引に唇を合わされて、逃がさないように掴まれて、総の舌があたしの口の中を動き回ってあたしの舌を絡めとる。こんな、誰に見られるともわからない車の中でだなんて嫌なのに、そんなことも考えられないくらい激しいキスに、息さえできないままクチュクチュと舌を絡め合う音だけが聞こえた。
嫌なのに、逃げたかったはずなのに、あまりに熱いキスに、そんな気さえなくなってしまってたらクラクションの音が聞こえて、総が離れていった。いつの間にか信号は青に変わってたらしい。ハンドルを握る総の赤くなった唇が2人の唾液で濡れてて、なんだかいやらしかった。まだ明るい時間なのに。
「・・・車の中で、あんなとこでキスするなんて。人に見られたらどうするの?」
「見られただろ、両サイドに停車中の車いたし。キスくらいなんだ、別に減るもんじゃねーだろ。」
「そういう問題じゃないでしょ!」
「何ならもっとすごいの見せたいくらいだぞ、俺は。ま、さすがに信号待ちでカー○ックスするほど俺は非常識じゃねーし、そんな短時間で終わるほど早くもねーけどな。」
フフン、なんて効果音がつきそうな総の悪い笑いは、あまりに似合っててちょっとムカついた。この人はそんなエッチな悪いこと考えさせたらホントにきりがないって身を持って知ってるから。
「まったく、エロ門はどこに行ってもそんなことばっかり考えて。そんなこと勝手に想像しないでよね。昔誰かとそんなことして楽しんだから思い出したんじゃないの?フンだ。」
ホントに、何も考えてないただの独り言だった。だけど、あたしのその独り言がなぜかエロ門に火をつけたらしかった。
「さすがの俺もそれは未体験だぞ。そこまで熱くなれる女となら・・・試してみて―よな、興味ある。スリルあって燃えそうじゃねーか?」
突然、家に帰るはずの直線の道を、総は右に曲がって、行きついたのはどこかのビジネスホテルの地下駐車場だった。
「何?ここになんの用?うちに帰るんじゃなかったの?」
「マンションにはちゃんと帰る。だがその前に、ちょっとお仕置きタイムだな。俺に火がついた。」
「は?」
意味がわからなくて聞き返したら腰に手を回されてグイッと持ち上げられて、シートをさげた総の膝の上に跨るように乗っけられて。さすがのあたしも今から総が何をしようとしてるのかわかってしまった。
「ちょ、無理!絶対無理!ここどこだと思ってんの!駐車場だよ?人きたらどうすんのよ!」
「無理じゃねーよ。こんな時間にこんなとこに誰もこねーって。ま、万が一誰か来ても見られねーように駐車場に前から車突っ込んだだろ。心配いらねーから楽しもうぜ、つくしちゃん。」
「楽しめない!こんなとこでだなんてヤダ!恥ずかしすぎる!」
「だからお仕置きなんだろ。お前が恥ずかしがって、それでも感じてるとこが見たい。お仕置きなんだから反抗すんな。嫌なら裸でマンションまで帰るか?どっちがいい?」
「どっちがって、そんなの・・・」
言いよどんで迷ってるうちに、総の手が何の迷いもなく服の中に滑り込んできて起用にブラを外して胸をいじりはじめた。「あきらめろ」って笑いながらあたしの首筋に何度もキスをして、時折舐めるようにしたり吸い付いたり、弱いところを責めてくる。
「やだ・・・こんなの・・・総、恥ずかしいよ。」
「どうせ外から中は見えねーよ。気にしねーで集中しろ。俺を見とくか、目つぶってろ。」
片手であたしの胸を揉みながら、片手はスコートの中に入ってショーツの中に入ってくる。なんなんだ、この手際の良さは。抵抗してたら、わざとじゃないけど総の素肌に手が触れてしまった。
「いいね~、つくしちゃん。もっと触ってくれ。」
あたしたちの間の空気が、甘く変化した。
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怒ってた総二郎のお仕置きタイムは・・・車の中だそうです。
うん、まあ、一応そこならいい・・・かしら?次、Rです。
危険人物はコートの外に #4  
02/16
危険人物はコートの外に #5  
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